コロニアル屋根を塗装すべきタイミング|塗装工程や費用相場も解説
- 屋根塗装
「コロニアル屋根を塗装する際の手順を知りたい」
「コロニアル屋根の塗装はどれくらいの費用が必要?」
コロニアル屋根は、軽量で種類が豊富なため、多くの住宅で採用されています。
しかし、塗装が劣化すると防水性が失われるため、こまめな塗装メンテナンスが必要です。
本記事では、コロニアル屋根の塗装が必要な劣化症状や塗装手順などについて解説します。
塗装する際の費用相場についても紹介しますので、コロニアル屋根の塗装を検討中の方はぜひ参考にしてください。
コロニアル屋根とは
コロニアル屋根とは、ケイミュー株式会社が販売しているスレート屋根材の商品名です。
セメントや繊維質素材を主原料とし、軽量で種類が豊富なうえに安価で、コロニアル屋根を使用して建設している人も少なくありません。
しかしコロニアル屋根は、薄く軽量なためひび割れや反りなど劣化が起こりやすい点がデメリットです。
コロニアル屋根を長持ちさせるには、定期的なメンテナンスが必要です。
コロニアル屋根の塗装を検討すべき劣化サイン
コロニアル屋根の塗装を検討すべき劣化のサインは、以下のとおりです。
・色あせ
・カビやコケの発生
・反りや割れの発生
・棟板金の劣化
劣化サインを把握して、適切なタイミングで塗装を実施しましょう。
色あせ
紫外線や雨などの影響により塗膜が劣化すると、屋根が色あせたり変色したりします。
色あせを放置すると、塗装が剥げて下地であるセメントがむき出しの状態となる可能性が高まります。
セメントは水を吸収しやすい性質があるため、雨水によって屋根材が劣化し、内部の建材にも悪影響を及ぼしかねません。
塗装は日当たりのよい南側から劣化するため、南側の屋根が色あせしていないか定期的に確認するのが適切です。
屋根材自体の劣化を防ぐためにも、色あせの時点で塗装することをおすすめします。
カビやコケの発生
コロニアル屋根にカビやコケが発生している場合は、防水性や撥水性が低下し、水分が滞留している可能性があります。
カビやコケは美観が悪くなるだけではなく、放置すると屋根下にある野地板まで繁殖し、板材が劣化するおそれがあります。
カビやコケが発生している場合は、できるだけ早く塗装を依頼しましょう。
反りや割れの発生
コロニアル屋根に反りやひび割れが発生した場合は、早急にメンテナンスが必要です。
コロニアル屋根は塗膜が劣化すると防水性が低下するため、雨を吸収しやすくなります。
雨の吸収による膨張と、太陽光の乾燥による収縮の影響で反りや割れが発生する仕組みです。
反りやひび割れが進行すると、塗装では補修できない場合もあるので、早急なメンテナンスが必要です。
棟板金の劣化
棟板金とは、屋根の頂点に取り付けられた板金部分のことです。
棟板金は屋根の中でもっとも雨や風の影響を受けるため、劣化しやすい傾向にあります。
サビや釘抜けなどの劣化症状が見受けられた場合は、板金が風によって飛ぶおそれがあるため、すぐに補修してもらいましょう。
コロニアル屋根の塗装工程
コロニアル屋根の塗装工程は、ほかの屋根とは異なる点があります。
適切な方法で塗装を行わないと、施工不良につながるおそれがあるため、コロニアル屋根の塗装は実績のある業者へ依頼するのが適切です。
コロニアル屋根の塗装工程を詳細に確認していきましょう。
高圧洗浄
屋根塗装や外壁塗装は、はじめに高圧洗浄を行います。
高圧洗浄機で汚れやコケ、古い塗膜を丁寧に落とすことで、塗装をきれいに仕上げられます。
高圧洗浄後は、しっかりと乾かしてから次の作業に移ります。
ケレン作業
ケレン作業とは、サンドペーパーを使用してサビや古い塗膜を削る作業のことです。
ケレン作業では、表面をきれいにすることはもちろんですが、細かい傷をつけることで塗料の密着性を高める目的もあります。
塗料の密着性が高まることで、外壁塗装の耐用年数の向上につながります。
下地処理
下地処理とは、塗装前に下地の状態をきれいに整える作業のことです。
屋根のひび割れや棟板金の釘抜けがある場合は、すべて補修してから塗装を行います。
屋根の状態によって、下地処理に要する時間が大きく異なります。
塗装
屋根塗装では、下塗り・中塗り・上塗りが行われます。
下塗りで使用する塗料は、屋根の状況や中塗りと上塗りで使用する塗料に適したものが選択されます。
塗装の工程では、下塗り・中塗り・上塗りそれぞれの乾燥時間を厳守して作業を行うことが必須です。
乾燥時間を守らないと、施工不良につながるおそれがあります。
縁切り
縁切りとは、塗膜で塞がったコロニアル屋根の小口をスクレーパーやカッターなどで切る作業のことです。
コロニアル屋根は縁切りをしないと、塗膜が隙間を埋めてしまうため、雨水の逃げ場がなくなってしまいます。
雨水の逃げ場がなくなると、屋根材だけでなく建物内部の腐食につながります。
そのため、コロニアル屋根では縁切りの工程が必須です。
ただし近年は、タスペーサーという道具を取り付けて隙間を確保するケースも増えています。
タスペーサーを取り付ける場合は、塗装後ではなく塗装前に取り付けてから作業を行います。
業者に塗装を依頼した場合でも、塗装工程に縁切りやタスペーサーの取り付けが入っているか、確認するようにしましょう。
コロニアル屋根の塗装にかかる費用
コロニアル屋根の塗装費用は、30坪ほどの住宅の場合60〜80万円が相場です。
ただし、屋根塗装は使用する塗料によって費用が大きく異なります。
塗料ごとの費用相場は、以下のとおりです。
・シリコン塗料:2,300~3,500円/平方メートル
・フッ素塗料:3,500~5,000円/平方メートル
・無機塗料:3,800~6,000円/平方メートル
屋根塗装の費用はほかにも、屋根の状態や塗装環境などさまざまな要因によって、相場よりも高くなる場合があります。
自宅の屋根塗装費用を確認したい場合は、塗装業者への見積もり依頼が必要です。
コロニアル屋根を塗装する際の注意点
コロニアル屋根は、基本的にこまめな塗装が必要な屋根材ですが、商品によっては塗装ができません。
塗装が困難なコロニアル屋根として1996年~2008年に発売された「コロニアルNEO」があります。
「コロニアルNEO」は屋根材が脆く塗装ができません。
メンテナンスを行う際は既存の屋根材の上に新規屋根材をかぶせるカバー工法での対応となります。
なお、屋根の補修工事にはカバー工法以外にも屋根自体を変える「葺き替え」という方法もあります。
しかし、2004年以前に施工された建物の場合はアスベストを含む可能性があり、解体や廃棄が高額になるためカバー工法がおすすめです。
自宅の屋根材で何を使用しているか分からない場合は、業者に点検してもらったうえで塗装可能か判断してもらいましょう。
こまめに塗装してコロニアル屋根を長持ちさせよう
コロニアル屋根はセメントでできており雨水を吸収しやすい性質があるため、塗装で防水性を高める必要があります。
屋根材を長持ちさせるには劣化症状を見逃さず、適切なタイミングで塗装メンテナンスを行いましょう。
またコロニアル屋根を塗装する際は、縁切りまたはタスペーサーの取り付けが必須となります。
業者へ塗装を依頼した場合でも、施工不良を防止するため、適切な工程で塗装をしているか確認するのが適切です。
タカハシ塗装でもコロニアル屋根の塗装を受け付けています。
屋根材や劣化症状に合わせて最適な塗装方法を提案しています。
無料で点検もしていますので屋根塗装を検討している方は、お気軽にお問い合わせください。