雨樋の塗装が必要な理由|タイミングや費用相場、注意点を紹介
- 屋根塗装
「雨樋の塗装は必要?」
「雨樋の塗装の費用や施工時の注意点が知りたい」
雨樋の塗装は美観の維持だけではなく、劣化防止のために必要です。
塗装が剥がれた状態のままにすると、劣化が進行して雨樋を交換する必要があるため、より多くの費用がかかるおそれがあります。
本記事では、雨樋の塗装が必要な理由や塗装するタイミング、費用相場を紹介します。
雨樋を塗装する流れや注意点も解説するので、雨樋の塗装が剥がれていて補修しようか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
塗装前に知っておきたい雨樋の知識
塗装が必要な理由を解説する前に、雨樋について最低限知っておきたい基礎知識を紹介します。
雨樋の役割や材料の種類などを把握しておくことで、塗装が必要な理由についてより理解を深められるのでぜひ参考にしてください。
雨樋の役割
雨樋は屋根に降った雨水を1か所に集めて地面に排水する役割があります。
雨樋がないと雨水が直接外壁を伝って地面に流れ、次のような被害をもたらします。
・建物の基礎周辺に水が流れて基礎部分が劣化する
・シロアリが発生しやすくなる
・外壁が汚れやすくなり劣化が早まる
・外壁がひび割れて雨水が浸入する
以上のリスクを抑えるために雨樋が必要です。
雨樋で雨水を集めて排水溝へと導くことで、外壁や建物の基礎を守り、家の寿命を延ばせます。
雨樋に用いられている材料の種類
雨樋には以下のような材料が使用されています。
・塩化ビニール樹脂:安価でサビないが、紫外線や雨風などによるダメージを受けやすい
・ガルバリウム鋼板:サビにくく耐久性が高い金属製の雨樋だが、塩化ビニール樹脂より高額になりやすい
・銅:サビにくく耐久性が高いが、酸性雨に弱い
・アルミ、ステンレス:耐久性が高いが、費用が高くなる
一般住宅で多く使われているのが、塩化ビニール樹脂です。
塩化ビニール樹脂は太陽光による紫外線に弱く、劣化しやすいため塗装メンテナンスが必要です。
雨樋の塗装が必要な理由
雨樋の塗装が必要な主な理由は、以下の2つです。
・外観をよくするため
・劣化を防ぐため
必要な理由を把握してから、雨樋塗装をすべきか検討しましょう。
外観をよくするため
雨樋の塗装は家全体の美観を保つために必要です。
劣化した雨樋は色あせや塗装の剥がれが目立ち、外壁や屋根がきれいな状態でも家全体の印象が悪くなってしまいます。
外壁と色が合っていない雨樋は、家の外観の統一感を崩す大きな要因となりかねません。
雨樋を塗装することで、新築のときのようなきれいな外観に戻せます。
劣化を防ぐため
雨樋の塗装は劣化の進行を抑えて、寿命を延ばすためにも欠かせません。
雨樋は年中紫外線や雨水の影響を受けるため、経年劣化によって変形や破損するリスクがあります。
とくに金属製の雨樋は、塗膜が劣化するとサビが発生しやすくなり、穴があいてしまうケースも少なくありません。
穴があいた場合は塗装では対処できないため、雨樋の交換が必要となり、より多くの費用がかかってしまいます。
定期的な塗装を行うことで雨樋の交換時期を延ばせるため、長期的に見れば費用を抑えられます。
雨樋塗装の費用相場
雨樋塗装の費用相場は、1メートルあたり800~2,000円ほどです。
費用は使用する塗料の種類や住宅の階数、長さによって変動します。
塗料の種類ごとの単価は以下のとおりです。
・シリコン塗料:2,300~3,500円/平方メートル(耐用年数:7~15年)
・フッ素塗料:3,500~5,000円/平方メートル(耐用年数:12~20年)
・無機塗料:3,800~6,000円/平方メートル(耐用年数:18~20年)
耐用年数が高い塗料ほど費用が高くなります。
住宅の階数によっては足場が必要になるため、設置費用が上乗せされます。
足場の設置にかかる費用は1平方メートルあたり600~1,000円ほどです。
あくまでも目安の料金となるため、具体的な費用を知りたい方は、塗装業者に見積もりを依頼しましょう。
雨樋を塗装すべきタイミング
雨樋の塗装は8~15年周期で塗装するのが一般的です。
ただし、以下のような劣化症状が現れた場合、メンテナンス周期より早く塗装しましょう。
・チョーキング現象が発生しているとき
・塗装の剥がれを確認したとき
チョーキング現象とは、塗装の表面に白い粉が出る現象のことです。
表面を触って白い粉が付着していると、塗料の防水性や耐久性などの機能が失われていると判断できます。
目視で塗装の剥がれがあった場合も早めに塗装しましょう。
剥がれている状態を放置すると、見た目が悪くなるだけではなく劣化がより進行しやすくなります。
定期的に雨樋の状態を確認し、塗装すべきか判断することが大切です。
雨樋を塗装する流れ
雨樋は以下の流れで塗装します。
・下地処理
・下塗り
・上塗り
依頼した塗装業者が適切に施工しているか確認できるよう、各工程の作業内容を理解しておきましょう。
下地処理
塗装をはじめる前に雨樋の下地を処理して塗料が密着しやすい状態にします。
下地処理で行う作業は、主に以下のとおりです。
・汚れやホコリを洗浄
・サビ取り
・油分の除去
・乾燥
・ケレン作業
ケレン作業は雨樋を少し傷つける作業のことを指します。
雨樋を傷つけることで塗料が雨樋に馴染みやすくなり、塗料がより密着しやすくなります。
下塗り
下地処理が完了したら下塗りを行います。
下塗りとは、下地を丈夫にするために塗料を塗る作業のことです。
雨樋の素材にあわせた下塗り用の塗料を使用することで、上塗り塗料の密着性を高め、長持ちする塗装に仕上げられます。
塩化ビニール樹脂製の雨樋には、密着性の高いプライマーという下塗り材、金属製の場合はさび止めを塗ります。
上塗り
下塗り用の塗料を乾燥させたら、上塗りを2~3回に分けて行います。
2~3回に分けて作業するのは塗装のムラが発生しないようにするためです。
塗装のムラをなくすことで、塗料が本来もっている機能を最大限に発揮できます。
十分に乾燥させてから次の塗装を行うことで、塗膜の密着性と耐久性が向上します。
雨樋塗装の注意点
雨樋塗装をする際は、以下の点に注意しましょう。
・外観にあった色を選ぶ
・劣化状況によっては部分交換や交換が必要になる
塗装したあとに後悔しないためにも、ぜひ参考にしてください。
外観にあった色を選ぶ
雨樋の外観を現在の状態よりよくしたい場合は、塗料の色選びに注意しましょう。
塗料の色によって住宅の外観の印象が大きく変わる可能性があります。
できるだけ違和感のない外観にしたい場合は、外壁やドア、付帯部などと同じ色にするのがおすすめです。
外観を目立つようにしたい場合は、外壁や屋根と違う色にすることで、アクセントになります。
ただし、色によっては違和感のある外観になるため、専門業者に相談して選びましょう。
劣化状況によっては部分交換や交換が必要になる
雨樋の劣化がひどい場合は、塗装よりも交換を検討したほうがよいケースもあります。
たとえば、以下のような状態は塗装では対応できません。
・雨樋の一部にひびが入っている
・雨樋に穴が開いている
・変形している
・接合部が外れている
・全体的にサビが広がっている
ひびや破損が一部で見られる場合は、全体を交換するよりも低価格で修理できる部分交換で対応しましょう。
経年劣化で全体的に変形や穴あきなどが見られる場合は、雨樋をすべて取り替えることをおすすめします。
雨樋は劣化状況に応じて塗装か交換か判断しよう
雨樋の塗装は美観維持だけではなく劣化防止のために欠かせません。
雨樋は屋根の雨水を集めて排水し、外壁や建物基礎を保護する重要な役割を担っています。
チョーキング現象や塗装の剥がれがあれば早めに塗装しましょう。
タカハシ塗装では雨樋をはじめ、屋根や外壁などの塗装を受け付けています。
無料点検を行っており、お問い合わせがあれば最短即日で現地に伺うことが可能です。
雨樋の補修をしたいと考えている方は、お気軽にご相談ください。